題名…籠の中の乙女
原題…DOGTOOTH(KYNODONTAS)
監督…ヨルゴス・ランティモス
出演…クリストス・ステルギオグル他
公開…2009年

今回取り上げる作品は結構な変わり種。
観衆の心にしこりを生み出す家族映画、
籠の中の乙女をご紹介。

※あらすじ
「外の世界は危険がいっぱい!敷地から出たら即死亡だよ!」
という真っ赤過ぎるウソ教育を施す夫婦。
それをすっかり信じきっており「外、マジぱねぇ恐ぇ。」
となっている長男、長女、次女。
数々の奇妙で厳格なルールの下、
これからも平穏な生活が続いて行くかと思いきや…。

んじゃ、早速こちらを。

ね?独特でしょ?
凄く美大生っぽい動きっすよね。
この動画を観て、面白そう!と思った方にのみ、
本編の鑑賞を強くお薦めします。
そして絶対に当該wikipediaを読まないこと。
センスの無いまとめ、結末までのネタバレと、
ろくなもんじゃないので。

基本的には、人物達の会話と生活音のみの静かな映画です。
だからこそ、音楽が用いられているシーンが異様なまでに際立ち、
強烈なイメージを残します。

ご紹介したダンスのシーンは言うに及ばず、
一家団欒の後ろで、やはり長男がピアノをモタモタ弾くシーン、
BGMと共に“お母さんはどこでしょうゲーム”をするシーン。
お父さんが娘に爪を切ってもらいながら、なんとなく歌うシーン。

ここのパパ、お歌が常軌を逸した上手さでやんす。
自分の親父があんな美声だったら、
嘘を吐いて自分達を軟禁してるとは絶対に思わないね…。

ということで、是非皆さんにもそのシーンお見せしたいと思い、
youtubeを捜索したのですが切り出しが無く…
と思っていたら!更に良いものを掘り当てたぞ!
本編からの削除シーン集の中に、パパが長尺で歌いあそばされるパートが!

沁みるねぇ、大将、熱燗お願い。

そして極め付けは、パパがフランクシナトラのFly me to the moonを流し、
息子達が英語が分からないのをいいことに、家族を賛美する歌としてウソ翻訳を被せるシーン。

上の動画、ご覧になって何を感じますでしょうか。
家族、教育、宗教、洗脳、その違いはなんだ?
結局全ては、誰かを従わせようとするエゴではないのか?
熟考を強いてくる作品、籠の中の乙女、心して観ましょ。

 

中村修人 : Nakamura Syuto


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