題名…ブラックホーク・ダウン
原題…Black Hawk Down
監督…リドリー・スコット
音楽…ハンス・ジマー
出演… ジョシュ・ハートネット他
公開…2001年

米軍とソマリア軍とが15時間以上も
交戦し続けた93年の銃撃戦
「モガディシュの戦闘」を
名匠リドリースコットが映画化した、
銃弾飛び交う血みどろ作品をご紹介。
第74回アカデミー音響賞受賞作品です。

※あらすじ
90年代前半、ソマリア内戦が激化。
国連が食料支援をしたら、
アイディード将軍率いる一派が、
まるっとそいつを強奪しちった。
他国の事とは言え、ここまでされちゃあ
軍事介入も止む無しとアメリカが立つ。
米軍はアイディードの副官を捕らえるため、
単独で作戦を決行し、
取り敢えず成功はしたのだが…。

映画が始ってから約40分間は
状況説明、人物紹介、作戦解説に割かれますが、
それ以降は終わるまで、ほぼずっと戦闘シーンです。
ええ、ほぼずっと、です、ホントに。
2時間半超の作品なので、
約2時間はドンパチってことですね。
お約束である、今際の際に見る家族の回想的なアレも
一切ありませぬ!ストイック最高!!
出撃シーンで流れるジミヘン超最高!!!

主人公的存在もいるにはいますが、
そこに視点の主軸を置くことはなく、
戦闘の進行自体を米軍側のみから
丁寧に見せていく作りになっております。

ということはだよ、
観る側はかなりの回数と種類の銃声を聴くことになっちゃうよね。
それだけじゃないぞ。
エンジン音、爆発音、指示無線、などなど、
多種多様な“人を殺すための音”に長時間囲まれるってことになり、
終始、気が気じゃない感じに。
見終わったらドッつ疲れるんじゃありませんか、普通。

いやね、改めて思うこととして、
銃声をエンタメとして楽しめるのは、
恵まれた状況に自分がいる何よりの証ではないかと言うことっす。
モロに当たったら、二度と治らない傷になるか、
最悪は死ぬようなもんの音やらなんやらを聴いて、
「うひゃ〜」なんて半笑いでいられるんだもの。
恵まれていないわけがないでしょっていう。

そして、この作品には、
銃声より恐い音が入ってます。
日常を蹂躙されている
ソマリア人達の怒号です。
これがヤヴァい恐い。
英語なら、はっきり意味は分からなくても、
まだ聞き慣れてるじゃないですか。
でも、ソマリア民兵の皆様、
何言ってるのか全く分かりませんからね。

米軍側の視点しかありませんし、
ソマリア兵同士の会話でも重要な時は
ちゃんと字幕が出ちゃうので、
それを実感できるシーン自体はかなり少ないのですが…。
何か喚きながら銃持って猛ダッシュしてくるカットがあって、
それが無茶苦茶恐いんです、個人的に。

「テメェ殺すぞ!」みたいな
“言ってること自体が恐い”のと、
「アバチャゲミヌスラ!」みたいな、
“何言ってるのか分からないのが恐い”のとだと、
圧倒的に後者の方が恐くありませんか?
まあ、人それぞれか…。

もちろん、恐いばかりの映画ではございません。
米軍同士の会話では
“戦い”や“仲間”に関する名言が多く飛び出し、
兵士ではない人にも分かり易く真実を伝えます。
また、スコアもハンスジマーの仕事にしては、
100%妥当です。良い意味で。
↓OP曲、貼っておきます。素晴らしい声。

見終わった後は是非ともwikiったりして、
事実との違いや歴史背景、戦闘のその後を調べてみて下さい。
この映画を観た経験をガッツリ深めることができると思います。

最後にRachid Taha氏のBarra Barraを。
作中では少ししか聴けませんが、
最初から最後までカッコいい超名曲です。
こちらもやっぱり、素晴らしい声。

 

中村修人 : Nakamura Syuto


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