題名…バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
原題…Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
監督…アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
音楽…アントニオ・サンチェズ
出演…マイケル・キートン他
公開…2014年

音楽面を主軸に映画レビューをしてみようという企画。          
そういうことなら最初に取り上げるのはこれしかないでしょう。
バードマンですよ、奥さん。
ドラムソロですよ、お姑さん。

※あらすじ
昔こそ仕事があったものの、最近はめっきりトホホな役者さん。
「再起をかけて自分の舞台をやったる!」
そう息巻いてはみたものの、他の役者も実の娘も“俺の頭の中のお友達”も、
みんなみんな迷惑ばっか掛けてきやがる…。
うおおおお!もう本番前なのにいいいいいい!うぐおあばばば!!

この作品は“ステージに立ったことのある人”なら相当楽しめるんじゃないかと。
「あ、俺、こういう迷惑掛けられたことある!」とか、
「似たようなこと言って、怒られたことあるわ…。」とか、
いろいろと身につまされること必至っすよ。
反面、特にステージ経験がなく、映画=エンタメというライトな認識の方々からすると、疑似ワンカット撮影法、同じ脚本のリピート、リアルと不条理の同居などなど、新し過ぎて理解に疲れる内容かも知れません。

しかしねぇ…音楽がねぇ…ドラムソロ。
劇中BGMの80%くらいが、ドラムソロ。
アントニオサンチェスの、超一流のドラムソロ。
もう冒頭(↓)から、ガッツリ、ブチかましてきますからね。

度を越して最高だろ、これは。

登場人物の感情を説明するためでなく、
作品全体の進行調整として鳴らされる打楽器音。
客観的に物語を盛り上げつつ、リズムという名の命を吹き込む。

また、単純に独奏が多いので、ドラムという楽器そのものの魅力もダイレクトに伝わってくる。
材質も形状も様々なパーツが集まってできているため音色の幅が広く、ニュアンスのコントロールで無限の情景が描ける。

楽曲の下地として一定のテンポを演奏するという仕事は、ドラムの“基本”であって“限界”ではない。
そんな当たり前のこと、でも忘れがちなことを思い出させてくれる。
そんでまた良い音で録れてるんだわ、コレが。

ディレクション、演奏、録音、楽器、その全てが噛み合った大勝利。
演技、脚本、撮影も神業です。

皆さんも、バードマン、是非に。


他のレビューも、是非。
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